4月1日に新元号「令和」が発表され、例年以上に新しくスタートを切る気持ちが高まりますね。この機会に、筋力アップを目指した運動を始めてみてはいかがでしょうか?

 

筋力低下で介護度アップ⁈

加齢により筋肉量が低下すると、転倒のリスクが高くなります。さらに骨量も減っている高齢者は、少し転んだだけで骨折することもあります。治療期間中にベッドや車いすで過ごすことでさらに筋肉量が低下し、寝たきりになってしまう……という負のスパイラルに陥ってしまうこともあります。
しかし、高齢者でも筋トレをすることで、筋肉量を増やすことができます。筋トレといってもジムで行うような負荷の高いものである必要はなく、日常生活の中で少しだけ意識して筋肉を使うことでも十分な効果が得られます。
特に、全身の5~6割を占める下半身の筋肉を中心に鍛えることで、効率的に筋力アップができます。

 

座ったまま&寝たままできる下半身の筋トレ

下半身で主に鍛える筋肉は、太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋・だいたいしとうきん)とお尻にある筋肉(中臀筋・ちゅうでんきん)の2つです。
大腿四頭筋を鍛えることで、膝関節の負担が減り、膝の痛みが軽減します。
中殿筋は股関節の動きに大きく関わっており、ここを鍛えることで立った時の体の左右のバランスが安定し、足がスムーズに動くようになります。

●大腿四頭筋のトレーニング

椅子に腰掛け、背筋を伸ばして片脚を上げ、つま先を立てた状態で膝から太ももまでに力を入れて5秒間キープします。背もたれに寄りかからず、両手で椅子の座面の端を軽く持ちましょう。

●中殿筋のトレーニング

横向きに寝て、上になった脚を伸ばしたまま、やや後方にゆっくりと上げていきます。つま先は下を向け、おへそも下を向くように意識します。できる所まで上げたら、ゆっくりと下ろします。脚の間にクッションなどをはさんでもよいでしょう。
横向きに寝るのが難しい方は、あお向けに寝転び両足を大きく広げ、かかとを地面から浮かせないようにして両足のつま先を内側にゆっくりと倒す方法でもよいでしょう。
どちらのトレーニングも、左右の脚を変えて10回ずつで1セット。無理のない範囲で行い、痛みが出たらすぐにやめましょう。

 

ウォーキングで全身運動

有酸素運動の代表ともいえるウォーキングは、いつでも・どこでも行えるのが最大のメリットです。しかし、持病(高血圧症を代表とする循環器系)や痛みがある方にとっては負担が大きい場合もあります。まずはかかりつけ医に相談し、初めての時は家族や友人と一緒に行い、段差や休憩できる場所などを確認しておくと良いでしょう。
転倒防止のため、靴は滑り止めのついた歩きやすいものを用意しましょう。つま先が少し上がったものだと足を踏み出しやすいです。
始める前には準備運動をし、終わったら軽いストレッチと水分補給をしましょう。

 

健康寿命100歳を目指し、「令和」のまた次の元号も元気に迎えられるよう「はじめの一歩」を踏み出しましょう!