実りの秋、旬の食材たちが、生活に彩りを与えてくれる季節です。
患者さまからも、暑い夏を越えて過ごしやすくなり、「食欲も増してきた」というような声が聞かれます。
そんな「食欲の秋」だからこそ、「噛む」「飲み込む」など、食事のために必要な機能の維持に目を向けてみませんか?

「口の寝たきり」という言葉があります。「固いものを食べない」「人と話さない」「口の中が不衛生」などの状態が続くことで、口腔の機能が著しく衰えてしまうことを言います。
みなさんの口腔は、どんな状態でしょうか?
以下は、厚生労働省が公表している、口腔機能の自己チェック項目です。
当てはまる項目をチェックしてみましょう。

口腔機能自己チェック

固いものが食べにくい
お茶や汁物等でむせることがある
口がかわきやすい
薬が飲み込みにくくなった
話すときに舌がひっかかる
口臭が気になる
食事にかかる時間は長くなった
薄味がわかりにくくなった
食べこぼしがある
食後に口の中に食べ物が残りやすい
奥歯をしっかりとかみしめられない

チェックできる項目が多いほど、機能の低下が疑われることになります。誤嚥を引き起こすことにもなりますので、口腔機能の維持・向上を図りましょう。

口腔機能維持のために

●口腔ケア

お口の中の状態をチェックし、必要な治療をしたり、清潔に保つようにします。


●口腔体操

食事の前に「パ・タ・カ・ラ」と大きく口を動かして発声する「パタカラ体操」や「舌や口の周りを動かす体操をします。
歌ったり早口言葉に挑戦するのも効果的です。


●美味しい+楽しいお食事

バランスの取れた美味しい食事は「食べたい」という意欲につながります。また、話したり笑ったりすることも、口の筋肉を使います。

詳細は、厚生労働省の口腔ケアの啓発チラシをご覧ください。

口腔機能の維持を図り、いつまでも食べる喜びを!