夏の体調変化に気づくために

小暑の候、いよいよ本格的な夏が始まる頃と言われますが、すでに連日の真夏日です。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
2025年の夏も、例年以上の猛暑が予想されています。すでに、暑さも厳しさを増し、体調を崩される方も見られはじめています。

特に高齢の方にとって、強い暑さは身体に負担をかけるため、「なんとなく元気がない」「少し表情が曇っている」といった小さなサインにも注意が必要です。私たちも、日々の診療の中でそうした変化を見逃さないよう心がけています。

今回は、ご自宅でも意識していただきたい「夏の体調変化への気づき方」を、3つの視点からご紹介いたします。

目次

食欲や水分摂取量は体調変化のサインです

猛暑になると、体は自然と疲れやすくなり、食欲が落ちたり水分摂取が不足がちになることがあります。特に高齢の方は、空腹やのどの渇きに気づきにくく、低栄養や脱水症になってしまうリスクが高まります。
冷たいものは飲みやすいですが、胃腸に負担がかかることもあるため、温かいスープや常温のお茶なども意識して取り入れてみてください。
食事がとれないと体力が落ちてしまいますので、無理のない範囲で、少しずつでも水分と栄養をとるよう心がけましょう。食事、水分が取れない状況が続くときは、すぐにご相談ください。

室温や冷房の使い方にも注意しましょう

「エアコンが苦手…」という方もいらっしゃいますが、ここ数年の夏は危険なレベルの暑さです。室内でも熱中症のリスクは十分にあります。
特に高齢の方は、暑さに対する感覚が鈍くなっていることがあり、自分では「大丈夫」と思っていても、知らないうちに熱中症になってしまうケースもあります。
室温は28℃以下、湿度は60%以下を目安にすると、体に負担の少ない快適な環境を保てます。
エアコンが苦手な場合でも、いくつかの工夫で無理なく使うことができます。

たとえば、
・日中は「冷房・除湿モード」でエアコンをつけ、扇風機で風を循環させると、冷えすぎを防ぎながら涼しさを感じやすくなります。
・夜間は、冷房の弱風や「ひかえめモード」などで運転すると、暑さをやわらげ、快眠にもつながります。

また、遮光カーテンで直射日光を防いだり、窓の外にすだれやグリーンカーテンを設置するのも効果的です。
「なるべく自然の風で…」という気持ちはとてもよくわかります。電気代も気になります。でも、昨今の暑さは命にかかわるレベルです。体調を優先してください。

小さな違和感を見逃さない

いつもと違う様子を見逃さないように 体調の変化は、表情・声のトーン・反応のスピードなどに現れることがあります。
話しかけても反応が鈍い、笑顔が少ない、会話が減った…そんないつもと違う小さな違和感が、早期の体調不良のサインである場合があります。
違和感を見過ごさずに、医療機関を受診しましょう。

この夏も、皆さまが安全に、そして少しでも快適に過ごせるよう、私たちひまわりクリニックが全力でサポートいたします。心配なことはなんでもお話しください。

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