歩行器具使用者とのお出かけ時、ここにご注意を!

急に気温が30度を超える日が続いたり、早くも台風2号が発生したり、夏に近づいている気配がありますね。まだからだが暑さに慣れておらず、かくれ脱水症になりやすい時期です。こまめな水分補給を心がけてくださいね。

さて、前回は高齢者向けの歩行補助具の選び方についてお伝えしました。今回はそれらを実際に使用する際の注意点を知り、安全に歩行介助するコツを身につけましょう。



杖使用時の歩行介助〜さまざまな杖

杖には、次の種類があります。

  1. T字杖
    切って長さを調節する「長さ固定タイプ」、段階的に調節できる「伸縮タイプ」、折りたたんで携帯できる「折りたたみタイプ」があります。初めての方には伸縮タイプがおすすめです。
  2. 4点杖(スモールベース、ラージベース)
    杖先が4点に分かれており、安定性のある杖です。杖先が狭い「スモールベース」と、杖先が広い「ラージベース(平らな床でなければ安定しないため、主に屋内用として使われる)があります。
  3. ロフストランドクラッチ
    腕を通すカフのついた杖です。カフでも体重を支えられるため、握力・腕力が弱い方でも安定しやすいです。
  4. 松葉杖
    脇あてのついた杖で、足腰への負担を大幅に軽減することができます。
  5. サイドケイン
    片手で使う歩行器のような形状をしている杖です。幅も重量もあってしっかり体重をかけることができます。
  6. ポール
    真っ直ぐな形をした杖で、2本セットで使います。ウォーキング時に使う方が多いです。

どの杖も福祉用具の販売店で購入することができます。T字杖とポール以外は介護保険を使ってレンタルすることも可能なので、主治医やケアマネジャーにまず相談してみましょう。


杖使用時の歩行介助〜片麻痺がある方への介助

脳血管疾患で片麻痺がある方は歩行器を操作しにくいことがあり、杖の方が安定する場合があります。杖にしっかり体重をかける必要があるので、上記6種類の中ではサイドケインがおすすめです。

片麻痺がある方は転倒の危険リスクが伴いやすいため、特に注意が必要です。歩行介助の際は原則、麻痺がある側「患側(かんそく)」からと覚えておきましょう。ちなみに、麻痺がない側は「健側(けんそく)」といいます。

一歩ずつ足を踏み出す順番は、状況に応じて変わります。

  • 平面の歩行の場合……杖→患側→健側
  • 階段を上る場合……杖→健側→患側
  • 階段を下る場合……杖→患側→健側

患側に残っている機能や本人の歩行能力を最大限活かしながら、サポートすることが大切です。


歩行器・シルバーカー使用時の歩行介助

後方への転倒を防ぐため、介助者の立ち位置は、高齢者の斜め後方または後方が基本になります。介助を必要とする方の身体状況や歩行状況により、上半身などを支えます。本人のペースに合わせて進むことを最優先しましょう。


歩行介助をするとき気を付ける点は?

どの場合においても、事前にチェックしてほしい点は次の3つです。

  • 通路の障害物
    室内での転倒事故の原因の多くである“つまづき”が起こりやすいのは、敷居や電気製品のコードなどのごくごく身近なものです。廊下など狭い場所では広さを確保しましょう。同時に、床の滑りやすさもチェックしましょう。
  • 服装・靴
    ズボンの長さは、裾を踏まない丈に調整しましょう。特にワイドパンツなどの裾が広がったタイプで階段を上る際は裾を踏みやすいので注意。ウエストゴムのゆるみにより丈が長くなってしまうことがあります。洗濯するときにチェックすると良いでしょう。靴は、足のサイズに合った滑りにくいものを。
  • 歩行補助具のメンテナンス
    毎回使用前にぐらつきや破損をチェックします。杖の場合は杖先のゴムの劣化、歩行器の場合はタイヤのすり減りがあれば交換を。1か月に1回は定期メンテナンスを行いましょう。


屋外の場合は、事前に散歩コースの下見をしておくのをおすすめします。雨や雪で濡れると滑りやすい場所や、人とすれ違う時に狭すぎる歩道など、下見してこそ気づく部分は多いです。歩行距離が短くても休憩は必要ですので、座れる場所の確認もしておきましょう。飲料水の用意もお忘れなく、楽しいウォーキングを!

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