千葉大学医学部附属病院 総合診療科の李宇先生が当院を1日見学されました。李先生は家庭医療専門医取得後、大学病院から地域病院まで幅広いフィールドで活躍されております。
当日は当院医師・看護師に同行しながら、ひまわりクリニックの訪問診療を見学をされました。見学後のメッセージをいただきましたので紹介いたします。


李宇先生(千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

午前中は聖路加国際病院で医長もされている院長先生の旦那さまが行う心療内科外来を見学させていただきましたが、未成年からお年寄りまで、多種多様な問題点に対し、丁寧に対応されておりました。心療内科は需要がとても高い分野ですが専門医が少なく、数少ない心療内科専門医の先生の外来を見学できてよかったです。


午後は訪問診療に同行させてもらいました。
訪問診療は病院を受診できない方を対象に医師が患者宅を訪問して診療するものですが、病院を受診できない方は完治が難しい病気を持っている方が多く、具合が悪くなることも基本的に一般人より多くなります。

そのため特に夜間具合が悪くなった場合に備え、当番の医師を決めておくものですが、担い手がまだそれほど多くない訪問診療の現場では、医師の過重労働もケアしなければならず、如何に持続可能なシステムを構築するかが課題となることがあります。


ここ”ひまわりクリニック”では、多くの在宅患者を受け持っていながら、丁寧な医学的管理や家族への説明、効率的な有事の際の対応システム構築がされておりました。

実際に見学してみて感じたのですが、決して患者から連絡を制限しているわけではなく、むしろ●●の時は積極的に電話して欲しいと伝えていました。また対応についても必要に応じて紙に書いて伝えることもあり、有事の際の対応の具体性を持った患者・患者家族への指導がこの結果に繋がっているのではないかと思いました。


また必要になりうる頓服薬剤についても自然に渡しておき、使い方もきっちり指導していました。
カルテもタブレットで携帯できるものを使用しており、いつでもどこでも見返したり入力したりできる代物で、効率的かつ正確な診療に一役かっておりました。

同時に医師とコメディカルとの連携もとても良好で、看護師や医療相談員さんが速やかに必要各所に電話連絡をしており、良いチームだと感じました。夜間もコメディカルのサポートが手厚いのだろうと思います。


院長先生の「夜間の患者の安定を得るために、日中は全力を尽くし診療する」という言葉がとても印象的で、その姿勢にシステムの力が積み合わさって、現在の診療体制が維持されているのだろうと感じました。

在宅診療は24時間対応の部分で敬遠する医療者は多いですが、見学することで様々な工夫ができると知れたのでとても良かったです。


ひまわりクリニックでは医療者の見学を随時受け付けておりますので興味ある方はご連絡ください!