今年は梅雨の時期から九州・中越・東北など各地で大雨による甚大な被害がありました。
大雨は一年を通して様々な要因で発生し、時に今回のような大きな被害をもたらします。日頃から気象情報を確認し、大雨に備えることで、いざという時に適切な行動がとれるようにしておきましょう。

 

高齢者が避難すべき警戒レベルとは?

窓の外は異常な雨。強風で激しく吹き荒れる音が聞こえる…避難すべきかどうか、不安になったことはありませんか?
避難の目安となるのは「警戒レベル」。数字が大きいほど危険性が高くなります。これを元に市町村が避難情報を発令するので、まずはお住まいに地域の最新情報を確認しましょう。
高齢者の方々が避難する警戒レベルは、洪水警報、大雨警報がでる警戒レベル3です。地域の状況によって避難しない方がいい場合もありますので、地域の災害最新情報をチェックしましょう。
また、自宅での安全確保が可能な場合は在宅避難や、親戚・知人宅への避難も検討しましょう。

 

スムーズな避難のために備えておくこと

日頃から備えておくことで、避難する時に慌てずに行動することが出来ます。バッグは両手が使えるように、背負えるリュックタイプがお勧めです。そして必要なものを一度バッグに詰めて持ち出してみてください。避難する際は大雨や強風の中での避難になります。避難所までご自身で持ち歩けるか、所要時間はどれくらいかなど、実際に確かめてみることが大切です。
ローリングストック(普段から備蓄にもなる食材や加工品を少し多めに買い置きし、日常生活で消費したものを買い足します。そうすることで一定量の食品が備蓄されている状態を保つための方法。)以外のものはリュックに入れて準備しておきましょう。

持ち物は以下を参考に必要なものを準備しましょう。

  1. お薬・お薬の説明書・水……1~2週間分ほど多めに処方してもらい、バッグに入れておきましょう。お薬手帳は普段も使うことが多いと思いますので、手帳のコピーやお薬の説明書を入れておくのもいいと思います。水で飲むお薬用に、水も一緒に入れておきましょう。主治医の一覧も入れておくと安心です。
  2. 衛生用品……歯ブラシや、歯磨きシート、入れ歯洗浄剤など、保てるアイテムを入れておきましょう。ウェットティッシュは顔や体など、さまざまなシーンで活躍するので必須アイテムです。
  3. 介護用品……介護パンツやシートを用意しておきましょう。日頃から使用していない方も、災害時は体調を崩すことがあるので用意していると安心です。
  4. 介護食……避難所で支給される食べ物は、高齢者にとって硬く食べにくい場合もあります。高齢者向けの保存食もあるので、お好みのものを探してみてください。

 

ご自身だけで避難が不安な時は?

避難時に家族以外の助けが必要となる場合は、家族で話し合いをしておきましょう。一人暮らしの方は、隣近所の方や友人に声をかけておくことも大切です。お住まいの地域の防災対策として、「災害時要援護者登録制度」という制度があります。登録しておくことで、災害時に安否確認や避難誘導などのサポートをしてくれますので、必要な方は登録しておくと安心ですね。対象者は地域によって異なりますので、市に問い合わせください。
詳しくは2018年10月のひまわり通信「高齢者のいる家庭の災害への備え」でご説明していますので、ご覧ください。


●浦安市 「災害時要援護者名簿への登録」
●市川市 「避難行動要支援者名簿(旧災害時要援護者名簿)の登録を受け付けています」
※総務省消防庁WEBサイトでは「避難行動要支援者名簿」と表記されています※

 

ひまわりクリニックでは、非常時のお薬のご相談や、その方に合った災害時のアドバイスなどもさせていただきます。お気軽にお問い合わせくださいね。